リフォームの見積もりは会社の規模に比例する

概要

「見積書の見やすさ」「提案の詳細さ」「料金の高さ」は、会社の規模に比例する

 

詳細

今回、自宅(築35年以上)のリフォームをするにあたり、何社かに見積もりをしてもらったのですが、同じ要件に対する「各社の違い」を簡単にご紹介します。

あくまで、これは個人的な感想ですので、「例外」も、もちろんあると思います。

 

なおリフォームの大まかな内容は「タイル張りのお風呂からユニットバス化」と「床面の補強」です。

 

個人的な感想

まず、誰もが名前くらいは知っていそうな、大手の会社さん2社。

どちらも「見積もりや打ち合わせのヒアリング内容を、その場で手書きで証跡に残し、相違ないことを確認(サイン)してもらう」ということをやっていました。

これは、後からあーだこーだ言われたり、言ったりすることのないようにするためのノウハウなんだろうな…って思いました。こういうのは一見面倒であっても、中小や他業種でも取り入れていくと、双方幸せになれそうです。

 

次に中規模のリフォーム会社さん2社。(ウェブサイトを見ると、首都圏全域に支店展開しているレベル)

こちらも片方は「ヒアリング内容の証跡を残す」作業をしていましたが、もう1社は口頭のみ。

 

また、見積書の内容についてですが、大手二社は「概要」と「内訳(明細)」の二部構成になっているのに対し、中規模二社は「一連の書式の中で概要と内訳を同列に記載」という形を取っており……これが、たいへん読みにくい。

おそらく内装作業で、作業個所は複数に跨ぐものの、作業としては一社(あるいは一人?)に請け負ってもらって人件費によるコストダウンを図ってくれているのだと思うのですが、そのあたりが「作業場所別」になっているところと「諸経費」に計上されているところとで、マチマチになっていたりします。他社の見積もりと比較すると「これは、どちらの部分の施工費なんだろうか?」と読み解くのに悩んでしまったり。

 

あとは「参考価格」が本文中に記載されているために、小計に含まれているのかいないのかがはっきりしない部分があったり。(小計から引いていけば分かるには分かるのですが……)

なんか、管理ツールすら導入されていないような「コメントアウトされたヒストリコードが残されている、劣悪な開発環境のプログラム」みたいになっております。最低。

 

最後に小規模のリフォーム会社さん3社。(市内に数店みたいなレベルのところ)

どこも反応がメール中心で、大変レスポンスが良いです。中規模以上の4社が見積もりに2週間近くかかったところが、小規模のところは早いところで3日、一番長かったところで9日でした。PDFで送ってくれるところもあれば、郵送のところもあり。

早いほうの2社はPDFでしたね。

 

見積書自体もとてもシンプル。中規模の二社と同じような「一連書式」ではあるのですが、内容自体もシンプルなので(大手の「概要」に少し詳細情報が載ったレベル)、読むのに特に問題は無い感じ。

つまり大手さんの見積もりと比較すると明細部分でやや薄暗い部分があるのですが、正直読むほうの私も素人ですから、上手く仕上げてくれるなら別にこんなもんで良いんじゃないかなあ…とw

(たとえば〇〇施工費一式って書いてあるけど、具体的には何人の職人さんが来て何をやるの?とかの疑問には答えられない感じです。ただ部材は〇〇社の××を使用みたいな最低限の情報はもちろん書いてありますし、聞けば教えてくれます)

 

で、肝心の「料金」についてですが、結論から言うと、ほぼ見事に 大手>中規模>小規模 になりました。

面白い(?)のは、ユニットバス自体の値引き率。実は値引き率がいちばん高いのは中規模で、次いで小規模、大手の順。

でも組み立て施工費が中小に関してはほぼ同額。(大手さんは、値引き率も低いし、施工費も高い)

それなら総額でも中規模のところがいちばん安くなるのでは?と思うところなのですが、どうやら他の内装の部分(お風呂と併設している洗面所の壁の仕上げとか)で価格と品質?の差が出て、結果的には小規模の施工会社さんのほうが安いということになるようです。

 

最後に、提案の詳細さ。

大手さんとか中規模の会社さんは、「こういう部分で○○作業が発生する懸念があります」みたいなのを結構出してきます。

これはもう扱っている事例からのノウハウの量が違うのだろうから、当然と言えば当然。

あんまり情報処理に長けてない人だと、感情的に「余計な金額まで見積もってきやがる!」ってキレそうな部分。(たぶん、うちの生前の父とかはそう言っちゃうタイプ)

逆に、小規模の会社さんはレスポンスが早いが故に、私の方にもあまり「それじゃこういうところも気を付けた方が良いですね」とか「他社さんの見積もりでこういう懸念を示されたのですが…」という情報が無い状態でのやりとりだったので、あとから見知った知識で見積書を読み直してみると「あれ?〇〇の施工費載ってないんじゃない?」みたいのが何カ所かありましたw(現在問い合わせ中です)

 

 

じつは、いちばん最初に地元で適当に目星をつけた会社に見積もってもらい、出された見積もりの金額に対して「まあそんなもんかー」と決めかけていたのですが。

ネット上で「相見積もりを取ったら30万くらい安くなって妻も喜んでた!」みたいなblogを見て「まーた、そういうblogを装った広告かよーw」くらいに思いつつ、まあ時間はあるし適当に相見積もり取るか…くらいの気持ちで始めてみたら、わりと「ああ、建設業界ってこんなに値段が違うのかー」とかなり衝撃の結果になりました。

具体的な数字は書かないけど、月給何か月か分くらい。

プログラマの人は仕様書読み慣れてるんだから、こういうときは見積もりの読み比べくらいやったほうが良い。仕様書よりは簡単だし、得るものは大きいです。

 

個人的な結論としてはですね、こういうよく知らない業界のことは、まず大手さんに見積もってもらうのが良いかなーと思いました。

で、だいたい大手さんの見積もりは高いのでw

(そりゃ、広告費とかがかかってますもんね)

 

そこで、「その値段でもいいかー」と思ったらそこに決めれば良いし、情報のブラッシュアップをしながら(客側の練度が上がるというか、学習するというか)、中小何社かにも聞きつつ、ときには客側からツッコミを入れつつ、自分に合ったプランを選ぶのが良いんじゃないかなって思いました。